情報・プロダクトデザイン領域

Information/Product Design Cource

情報・プロダクトデザイン領域は、人間によって造られる道具や機器、設備等の「モノ」と人間との「関わりのありかた」を対象とするデザインの概念や科学を基礎理論として学び、プロダクトデザイナーとして必要な専門的技術を実習や演習を通して取得することを目標としている。

スピーカー

長谷川泰斗さん

2019年度入学

入試形態

AC入試

入学前について

Q.受験しようと思った理由はなんですか?

もともと高専出身で、芸術と工学に股をかけて学びたいと考えていたからです。普通は編入って形で大学3年次に入るんですが、芸専はそれがなかったので一年から入り直すことにしました。当時はかなりイレギュラーだったため、出身校での進学実績では「その他」扱いされていました。ウケます

Q.美大ではなく筑波大を選んだ理由はなんですか?

他領域への学びの場が十分に用意されている点ってめちゃくちゃ鉄板理由を出してしまうんですが、マジで本当に自由に履修できるので本心です。

Q.実技対策を始めた時期を教えてください。

AC入試という今は無き入試形態なのですが、自己推薦書と、小論文で受けられる入試なため、実技はやってませんでした。デッサンのデの字も知らないような人間だったんですが、CADいじれるから大丈夫だろうと調子乗っていたら、入学後痛い目にあったので早めにやっといたほうがいいと思います。

Q.芸術に興味を持ち始めた時期を教えてください。

高専4年(大学1年相当)の頃から、自主制作の中でデザインが必要となる場面が多くなり、次第にデザイン自体に興味を持ち始めました。高専5年の時に、芸術の分野に身を置くことを決めました。

現在・領域について

Q.所属領域でどんなことを学べますか?

形態に囚われない、課題解決や価値創造のためのデザインを学ぶ領域だと思っています。情報・プロダクトという言葉から、情報デザイン(ソフト)、プロダクトデザイン(ハード)の二つを学ぶという印象があるかもしれませんが、いざ入ってみると、そういった区別は全く無いです。とにかく「どんな課題を解決したいか」「どんな価値を生み出したいか」にフォーカスを当てて、実現の為であればどんな手を使っても良い、そんな領域です。そのため、同じ課題ひとつとっても一人一人のアプローチは全く違います。そういった意味で、形態に囚われないデザインが学べる領域だと思います。

Q.領域を決めたきっかけ・他に興味があった領域について教えてください

自分でもよく分からないんですが、謎の拘りがありました。1年次から様々なデザインに触れるんですが、「やっぱり情プロだ」とずっと思っていたので、多分なんかあるんだと思います。ただ、構成領域は魅力的でした。というのも、実験的なアプローチもかなり好きで、構成の、一定の制約の中で面白い形を探究する方針に惹かれていました。結果今は情プロですが、個人的に実験的造形をやっています。

Q.今研究していることや、制作している作品の紹介をどうぞ!

今制作しているものは何?と聞かれたら、実はこの芸術祭のサイトです笑。今年はオンラインでの開催ということで、このようなサイトが必要になりました。ただ、みんなの作品をサイトにベタばりするだけだと、味気が無いよねって話が挙がりました。そこで、オフラインの時のように廊下を移動しながら教室に入るような体験を再現したいというアイデアが生まれ、横スクロールをベースにしたサイトを制作するに至りました。正直ここに至るまでの裏話はアホほどあるんですが、全部書くと、ここら辺でブラウザバックされそうなのでやめときます。

Q.とってよかった授業はなんですか?

メディアアートです。メディア創成の演習ですが、芸専でも取れます。課題解決や価値創造ではなく、純粋な自分の「表現」なので、普段のデザインとは全く違う部分の頭使ってる感じが最高でした。なかなかハードな演習ですが、普段とは違う制作をしてみたい、メディアアートに関心があるという人はおすすめです。

今後について

Q.希望している進路について教えてください。

ここまで偉そうに語っていますが、進路に関してはマジで迷ってます。色々幅広くやった結果、どれも魅力的で絞るのが難しいというあるあるな症状に陥ってます。

Q.尊敬、参考にしている作家さんはズバリ!

Jesper Kouthoofdさんを昔から尊敬しています。Teenage Engineeringというオーディオ・デバイスの開発ユニットのデザイナーですが、機能美と遊び心の融合が絶妙です。とはいえ、モノづくりしてる人は全員尊敬しています。

Q.これからどんなものを制作したいですか?

カメラのような記憶を残すデバイスか、楽器のような表現のためのデバイスとかを作ってみたいとぼやっと考えています。なんでもスマホひとつで済むようになった時代で、必要とされるプロダクトってなんだろうと考えています。